リクライニングシートの発展

リクライニングシートの発展
リクライニングシート(reclining seat)は
背もたれを後方に傾斜できる椅子です。

「自在腰掛」(じざいこしかけ)とも言われます。

19世紀中頃にアメリカで発明され、大型の一人がけのものが、
中距離の昼間の列車の優等車両「パーラーカー」に、
二人がけのものが「チェアカー」として、
競争の激しい路線や、長距離路線の座席車で、サービス向上のために
使用されました。

日本では高速バスの夜行便の座席が代表的な例です。

鉄道車両のリクライニングシート
▲鉄道車両のリクライニングシート
 (国鉄キハ181系気動車キロ180形)

夜行高速バスのリクライニングシート
▲夜行高速バスのリクライニングシート
 (西日本JRバス 744-2991)

日本での本格的な導入は、
1950年の特別二等車スロ60形客車が起源とされます。

これは機械式で、背もたれの角度を5段階に調節できるものでした。

現在、鉄道以外の交通機関、すなわち自動車、航空機、船舶に於いても
リクライニングシートは普通に採用されています。

航空機のファーストクラスや乗用車では、ほぼフラットになるものもあります。

中には足をおくフットレストやオットマンを装備しているものもあります。

一般的に、リクライニングシートは、乗物の腰掛けを指す場合が多いですが
以下のように、他の分野にもあります。

・歯科医院で使用するユニットと呼ばれる治療椅子。
・医療、介護用の椅子あるいはベッド。
・車椅子。
・理容、美容院で使用する理容椅子。
・プラネタリウム、オムニマックスなどの全天型の劇場用の座席。
・温泉、サウナなどの保養施設の休息用寝椅子。
(前方のテレビと連動したオーディオ設備付が多い。)
・海水浴場、プールサイドなどでのビーチチェア、
 サマーベッド(ボンボンベッド)の類。
・座椅子、ソファー、事務用の椅子における背もたれが傾くもの。

一方、NASAによって研究され、
宇宙飛行士が宇宙で睡眠をとる姿勢から着想を得た
無重力の感覚を得られる電動リクライニング-チェアもあります。

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参考文献(wikipedia);
国鉄キハ181系気動車
https://bit.ly/3g6YVlc
西日本ジェイアールバス
https://bit.ly/2EfJn0Y
国鉄60系客車(スロ60形)
https://bit.ly/2FuKtqh
フットレスト(foot rest)
https://bit.ly/3g5dnd9
オットマン(ottoman)
https://bit.ly/3g8s0wg

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